【松下幸之助翁が語る日々の言葉】
『生きる知恵:仕事のヒント』

四月の言葉
『衆知』
一人より二人、二人より三人、出きるだけ多くの人から、できるだけ多くの話を聞こう

責任者の条件
苦労を他に委譲せず、責任を他に転嫁しないところに、責任者の責任たるゆえんがある
松下幸之助一日一話
『4月8日 魂を入れた教育』

“事業は人なり”と言われるように、
人材の育成ということは非常に大切だと思います。
最近ではどこの会社や商店でも、
従業員教育の制度や組織をもうけたりして、教育に力を入れているようですが、
やはり何よりも大切なのは、その教育にいわば魂を入れることだと思うのです。
つまり、経営者なり店主の人格の反映というものが、そこになくてはならないということです。
それは言いかえれば、経営者なり店主が働きにおいて模範的であること、
熱心であるということです。経営者、店主にそういうものがあればしぜん従業員にも反映して、
従業員の模範的な働きが生まれ、人が育ってくると思うのです。
 
『若者の心得』
人は若い間のこころがけいかんにより、のちに、ずいぶん差が生ずるものである。

『指導者の心得』
指導者は、体は休ませ遊ばせていても、心まで遊ばせず、常に働かせていなければならな


『4月 9日 国民の良識を高める』

民主主義の国家として一番大事なものは、
やはりその民主主義を支えてゆくにふさわしい良識が国民に養われているということでしょう。
さもなければその社会は、いわゆる勝手主義に陥って、
収拾のつかない混乱も起こりかねないと思います。
ですから、国民お互いがそれぞれに社会のあり方、
人間のあり方について高度な常識を養っていかなければなりません。
国民の良識の高まりという裏付けがあってはじめて、
民主主義は花を咲かせるのです。
民主主義の国にもし良識という水をやらなかったならば、
立派な花は咲かず、かえって変な花、醜い姿のものになってしまうでしょう。
『日本人』
お互い日本人であれば、日本の長所と短所をしっかりとかみわけて語れるようにしたい。

『商売の心得』
自分の仕事を天職、天分と考え、信仰心を持つほどに徹底して打ち込むならば、商売は
必ずうまくいく


『4月10日 新入社員を迎えて』
新入社員を迎えると、会社にも個々の職場にも新鮮な雰囲気が生まれてくる。
先輩の人び
とも、自分の初心を改めて思い起こし、そこにみずから心機一転の思いを持つ。
この時期は一つの飛躍のための得がたい機会であるとも言える。
しかし、そうしたプラス面とともに、新入社員が加わることによるマイナス面も見忘れてはならない。
いかに優秀な素質を持った人でも、仕事についてはまったく経験がないのだから、
先輩が一から教えなければならない。ということは、先輩たちの能率も落ち、
会社全体の平均的な実力は一時的には低下してしまう。
このことをはっきり認識した上で、さらに気を引き締めてやることが大切だと思う。